朱花(はねづ)の月
河P直美監督作品 第64回 カンヌ国際映画祭 コンペティション部門正式招待
最新情報
イントロダクション
ストーリー
予告篇
劇場情報
キャスト
スタッフ
コメント
飛鳥の風景
リンク
スタッフ
河P直美監督・脚本・撮影・編集 : 河P直美 かわせ・なおみ
映画表現の原点となった傑作ドキュメンタリー『につつまれて』(92)、『かたつもり』(94)で、1995年山形国際ドキュメンタリー映画祭国際批評家連盟賞などを受賞。初の劇場映画『萌の朱雀』で1997年カンヌ国際映画祭カメラドール(新人監督賞)を史上最年少受賞。2003年、『沙羅双樹』(03)がカンヌコンペ部門に正式招待。2004年、出産体験を通して、命のつながりを描いた『垂乳女 Tarachime』(06)はロカルノ、台湾、コペンハーゲン、山形国際ドキュメンタリー映画祭で受賞を重ねる。その後、カンヌグランプリ(審査員特別大賞)受賞作『殯の森』(07)、『七夜待』(08)をたて続けに発表。2009年、カンヌ国際映画祭に貢献した監督に贈られる「黄金の馬車賞」を女性、アジア人として初めて受賞。現在も公開中のドキュメンタリー映画『玄牝-げんぴん-』(10)では、サンセバスチャン国際映画祭にて国際批評家連盟賞、米国RiverRun国際映画祭にて最優秀撮影賞を受賞。また、2010年よりスタートした、なら国際映画祭のエグゼクティブディレクターも務めている。
監督からのメッセージ
「古代、飛鳥地方では多くの歌が詠まれ、彼らの想いは千年の刻を超え、わたしに受け継がれ、「朱花の月」が誕生した。奈良の奥深い歴史を背景に、人間が「生きる」ということを描いた作品だ。古代人のように生きること。それは届かないことが前提の、それでもかまわない潔い想いの連続なのかもしれない。そうして、伝わることのないままに、逝ってしまった命は無数だ。いつの時代もメディアや情報は、特異なもの目新しいものをピックアップし、そうして歴史に残っていくものは、ほんの一部だが、今回わたしは、そういったものからは抜け落ちてしまったけれど、その時代を懸命に生きた人の物語を紡いだ。
命は、力強くもはかないもの。ならば、こうしている今、今日に感謝して生きる、ということ。
わたしたちは生かされたいのちを、精一杯生き抜くということを通して、百年千年万年続く人類の継承の一部として、非常に重要な役割を担っているのだろうという確信とともにこの映画を世に出します。多くの犠牲になった魂の上にわたしたちの営みは存在しているのだということの中で、先人がいつの時代も抱えた、人間の無常と共に、そしてそれを乗り越え継いできた、不完全な人間の強靭な精神と営みに敬服しながら。」
原案: 坂東眞砂子 ばんどう・まさこ
高知県生まれ。奈良女子大学住居学科卒業後、イタリアのミラノ工科大学などでデザインを学ぶ。
帰国後、フリーライターを経て作家デビュー。
1996年『桜雨』で第3回島清恋愛文学賞、1997年『山姥』で第116回直木賞、2002年『曼荼羅道』で第15回柴田錬三郎賞を受賞。
著書『死国』『狗神』はそれぞれ映画化され、『狗神』は第51回ベルリン国際映画祭で上映された。
また、『死国』はロシア語に、『狗神』はフランス語に翻訳、出版されたのをはじめ、中国語、韓国語、タイ語などにも訳され、各国に紹介されている。最新刊は『天狗小僧魔境異聞』。
現在、小説すばるにて飛鳥の世を舞台に描いた歴史ファンタジー『朱鳥の陵』を連載。書き下ろし小説『逢はなくもあやし』は集英社文庫より刊行予定。
音楽 : ハシケン
95年のデビュー以来8枚のアルバム、2枚のシングル、ミニアルバム4枚を発表。ギター・ピアノなどを弾きながら歌う独特のボーカルスタイルと楽曲には定評がある。各ジャンルのアーティストとのライヴも多数。
03年の「FUJI ROCK FESTIVAL'03」にホーンセクションを含む10人編成の<ハシケン・フルバンドスタイル>で出演、ベストアクトと評された。矢口靖史監督『裸足のピクニック』の音楽をユニット「うの花」として担当。元ちとせ、我那覇美奈、NUU等に楽曲を提供。NHK「みんなのうた」05年2・3月度楽曲「空へ」の作詞を担当。「花キューピット」「カゴメ」「ブルボン」等のCM音楽も手がけている。埼玉県秩父市出身だが、照屋政雄氏から琉球民謡を習ったことをきっかけに沖縄・奄美との縁を深め、徳之島の闘牛をモチーフにした奄美の新民謡「ワイド節」を大胆なアレンジでカヴァーし各地で歌い「奄美」を全国に広め、06年「奄美観光大使」に就任。
河P直美監督とは奄美で出会い、日本の文化や美しい風景を記録し世界中の人々へ配信する日本アーカイブス「美しき日本・奈良県」の映像(監督・語り:河P直美)でもタッグを組んでいる。 
「美しき日本・奈良県」http://nara.utsukushiki-nippon.jp/
9月3日(土)より渋谷ユーロスペース、TOHOシネマズ橿原ほか全国順次公開
監督・脚本・撮影・編集:河P直美  出演:こみずとうた、大島葉子、明川哲也、麿赤兒、小水たいが、樹木希林、西川のりお、山口美也子、田中茜乃介  原案:坂東眞砂子「逢はなくもあやし」<集英社文庫刊(予定)>  音楽:ハシケン  録音:伊藤裕規  美術:井上憲次  編集監修:Tina Baz  染アドバイザー:吉岡幸雄(染司よしおか)  製作:橿原・高市広域行政事務組合+組画  配給:組画  配給協力:東風  2011|91min|DCP・HD|Color|Audio 5.1
(c)2011「朱花の月」製作委員会